ヒトと薬、植物と農薬
病気・怪我をしたとき、健康で体力も十分にあればそのままで治ることもありますが、病院に行き薬を処方してもらうこともあるでしょう。
植物も菌に感染し病気になったり、虫にかじられれば、やはり健康で頑丈な植物であれば自分で治癒(ふさわしくない表現かもしれませんが)し何事もなく育つこともありますが、曇りがちだったり、水が不足していたり、コンディションが悪ければ最悪枯れてしまうこともよくあります。
人が病気・怪我で薬を使うこと、植物が病気・害虫による食害からその身を守るのにそんなに違いはないように思います。
家庭菜園において農薬が嫌われる理由
病気をした時にどんなにきつくても薬を飲まない!という人はそんなにいないと思います。
太陽があり、肥料と水があれば育つはずだ!と考える人もいるかもしれません。
農薬が嫌われる理由は、そもそも理由になってませんが、農薬が「何となく」嫌だ。と考える人が多いのではと思います。
もう少し掘り下げると・・
人が病気になり、どうすればよくなるかわからない時、また早く治したい時は、病院に行き医師に診てもらい、薬を処方され、薬剤師から薬の説明を受け薬をもらいます。
植物についてはどうでしょう?
おそらく自分でどんな病気か、どんな虫に食害されたのか判断し、対策を自分で練っているでしょう。
そこに専門家でもない薬を選択肢にいれるというのはなかなかにハードルが高く、わからないから使わない。
または、薬害を「知っている」から使わない。
こんなところでしょう。
しかし、その薬害、果たして正しく使われた結果の薬害でしょうか?
医師による診断も、薬剤師による説明もなく、薬を入手して使うなんて普通は怖くてできないと思います。
自分で(所見が間違っているかもしれないけど)判断し、ネットなどを介してそれに適合すると思われる薬剤を購入し使った。
結果、何らかの薬害が出るリスクはどうでしょう。
それが農薬を使ったからこうなった、という情報が世に出てくるというのは想像に易いです。
このような背景があり家庭菜園をしている人などの間であまりよく思われない状況が生まれてきたのではないかなと考えます。