名前からして有名なボストン茶会事件。
もう一つお茶がきっかけとなった事件があります。
アヘン戦争です。
イギリスでは19世紀にお茶が国民に広く普及。
お茶の木はイギリスにはない為その全量を輸入するしかありません。
当時の国際間の支払いは銀で行われていて、アメリカ独立戦争の影響もあり植民地からの銀の供給が困難になっていたこと、お茶の輸入量が増えたことから中国に支払う銀がなくなってしまいます。
しかし中国からのお茶が欲しいイギリスは、イギリスの羊毛などをインドに、インドのアヘンを中国に、中国のお茶をイギリスにと三角貿易を思いつき実行。
アヘンは医薬品としてある程度中国で流通していましたが、この三角貿易がきっかけとなり中国内に大量にアヘンが出回るようになります。
それだけ大量に出回るということは国内の銀は国外に流出、しかもアヘンによる風紀が乱れ社会が混乱していきます。
当然国としてはこれを放置できませんので、アヘン取締りを強化。
ちょうどその頃イギリス人が酒に酔って中国人を殺害する事件が勃発、中国は犯人の引き渡しを要求したがイギリスがこれを拒否、これがきっかけで中国はマカオを封鎖しましたが、翌年イギリスが海軍を中国に派兵、中国海軍と戦争になり中国が破れます。
これがアヘン戦争です。
今や大国となっているアメリカ・中国が嗜好品である紅茶がきっかけとなって歴史的な大きな事件に巻き込まれるというのは何とも考えさせられるものがあります。
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