前回じゃがいも作の準備ということで主に土づくりについて紹介しました。
今回は種イモについてです。
じゃがいもは種や苗の植え付けではなく、種イモを購入して植え付けます。
種による植物の増殖を種子繁殖、種イモによる増殖は栄養繁殖と言われます。
栄養繁殖は親世代と全く同じ遺伝子を持つためクローンとなりますね。
さて、このじゃがいもの種イモについてですが、タイトル通り購入が鉄則です。
じゃがいもは検疫対象の指定種苗です
植物防疫所のHPによると・・
農業生産の安定を図るため、種苗の健全性が収穫に大きく影響を及ぼす作物については、国が指定種苗として指定し検疫を行っています。
指定種苗は、植物防疫官が毎年栽培中に病害虫の検査を行い、この検査に合格しないと種苗として移動することができません。
とあります。
つまり、土壌等を汚染をする可能性があり、なおかつ、国が指定するほどにその汚染が深刻だということがわかります。
購入種イモで作る二代目もダメなのか?
検疫済みの種イモを購入し、栽培して収穫したジャガイモを来年の種イモに使うのは・・・?
栄養繁殖でクローンだったら大丈夫かというとそうではありません。
栽培中に病原菌に感染した可能性もあり、もし感染していた場合は畑の中で広がってしまい、結果畑の広範囲が汚染されてしまいます。
自分の土地でも種イモは購入
自分の土地だから土壌が汚染されても他の人には迷惑はかけない。
だから自前の種イモで栽培するんだ!という人がいらっしゃいますが、これもよくありません。
病原菌は水などを介して広がります。
いくら自分の敷地内といっても目に見えない病原菌の移動を自分の敷地内だけにとどめておけるかというとそんなことはありません。
所有地だとしても種イモは購入してじゃがいもを栽培しましょう。
土壌という財産を守るための種イモ購入
土壌という財産を守るためにも種イモは購入しましょう。
入ってしまった肥料や病気はなかなか取り除くことはできません。
それが国が指定するような重大な汚染に繋がる病原菌であればなおのこと。
せっかく時間をかけて資材を投入し、作ってきた土壌が種イモのお金をケチっただけで台無しになってしまってはもったいないです。
じゃがいもを栽培するときは必ず種イモを購入するようにしましょう。