今年仕上がった紅茶を友人で紅茶が好きな台湾人夫婦に渡していたところお礼に台湾紅玉紅茶をもらいました。
この紅茶を選んでいただいた理由が日本に馴染みがある紅茶だから、だそうです。
台湾で紅茶製造を広めた人の中に日本人がいるというのは何となく聞いたことはあったので調べてみました。
この紅玉紅茶は台茶18号”紅玉”というのだそうです。現在は台湾全土で生産されている紅茶専用品種で「森林紅茶」とも言われています。
開発は1930年代の日本統治時代から、日本人農業技師の新井耕吉郎がミャンマーで栽培されていたアッサム種(B-729)の茶樹を台湾に持ち込み、台湾に自生していた野生茶樹(B-607)をかけあわせ品種改良を進めた品種。
ただ製品として本格的に出荷されたのは2000年代に入ってから(新井氏は1946年にマラリアにかかって亡くなっている)で品種改良も新井氏の死後台湾人技術者に引き継がれ、台湾紅茶試験支所にて完成。
完成後1960年~1970年に試験的に出荷が行われたものの台湾紅茶全体の国際競争力が低下し茶農家も減少したこともあって大規模な出荷は行われなかったようです。
1999年に紅玉と名付けられたことを契機に栽培が活発になったものの製茶に高い技術が求められるため品質はかなりバラバラのようで、台湾紅茶に詳しい友人も本当にピンキリだといっていました。
高い製茶技術が求められるということもあって風味は様々のようですが、良品の紅玉はいずれも他にない特徴的な風味をもっているそう。
早速いただきました。
アッサム種ということで長く抽出してしまうと渋がでそうでしたので3分半ほどの抽出時間にしたところ微かにフルーツのような爽やかな香りがして飲みやすい紅茶になりました。