今回のシンポジウムのテーマは中山間地におけるスマート農業。
そもそも北海道に中山間地?!と思っていたところ、最初の基調講演で話されたIIJの齋藤さんが説明してくれました。
北海道を除く中山間地の農地といえば一筆当たりの面積が小さく、大規模化しにくいというイメージがありますが、そもそも北海道の農地は基本的にどこも広い。
これは開拓されたのが割と新しいということが関係していると思います。
では、農地が広い北海道の中山間地ってどんなとこ?!というと、人があまり住んでおらず、農地は電波が入らず生産性が劣る場所。
この話を聞いてなるほど、と感じました。
通信事業者の言うカバー率は人が住んでいるところを指していて、必ずしも農地カバー率ではないということです。
スマート農機はもちろん、スマホの電波が入らなければ農作業だけでなく様々不便ですね。
北海道の農地ではこの携帯不感地域が非常に多いようで今回のシンポジウムも多くの人が参加されていました。
プログラムは以下の通り
【基調講演】-通信事業者が取り組む中山間地でのスマート農業事例と技術動向について-
株式会社インターネットイニシアティブ IoTビジネス事業部 副事業部長 齋藤透様
【事例紹介】-芦別市 スマート農業への取組-
芦別市スマート農業推進協議会 事務局員 繁泉和彦様 アドバイザー 楢館拓様
【事例紹介】-JA津別地区における情報通信環境整備対策の実施について-
津別町農業協同組合 営農部営農課 MR・MG 有岡敏也様
【技術紹介】-測位衛星を活用したスマート農業の可能性-
株式会社マゼランシステムズジャパン 代表取締役 岸本信弘様
【技術紹介】-農業から農業経営へ~熟練農業者の勘と経験を昇華させるデータ活用-
テラスマイル株式会社 CMO 平田祐貴様
【パネルディスカッション】「中山間地におけるスマート農業への挑戦」
空知のシンポは自治体さんをがっつり巻き込み、事例紹介で登壇して発表されていることや、参加者には農業高校や農業大学校、展示企業にホクレンさんが出展しているのも特徴でしょうか。それほど地域に根差したイベントになっています。
なかなか他の地域のテーマにはなりにくいことかもしれませんが、いかに電波を確保するかということが一つの焦点だったように思います。
最後のパネルディスカッションでは通電環境を構築する負担は誰がするのか、ランニングは?などといったことが議論されていて興味深かったですね。
北海道の農業といえば日本らしからぬ広大な農地で栽培ができることから農業先進地域だと考えていましたが、道内ならではの「中山間地の農地」とその課題がよくわかりました。
Pingback: 北海道の畑の色は – 株式会社ファームプロ
Pingback: 北海道の農業とキングダム – 株式会社ファームプロ
Pingback: 防風林 – 株式会社ファームプロ
Pingback: じゃがいもの種芋の検査 – 株式会社ファームプロ