人を雇う圃場作り

人を雇うのに慣れていない農家さんの元で働いた方からのご意見を前回紹介しました。

農業現場での人材活用で大事なこと

新規で人を雇うのはなかなか難しく、今までどなたかにお願いしていた作業を引き継ぎでお願いするのであればともかく、圃場拡大や、新規の事業で人をいれようとなるとかなり大変です。

誰しも自分のコピーがいればいいのにと思ったことがあるのではないかなと思います。

特に農業も生産されている農家さんの現場では仕事が多岐にわたっていてそれらを横断でこなしている場合がほとんどです。

そこに新規で人をいれようとしても農作業初心者の人であればできる仕事は限られているわけですから教えながらやるくらいなら一人でやった方がまだマシだという結論になる人も多いはず。

人を雇う前にやることは色々ありますが、まず一番メインの作業場となる圃場について考えると、ノウハウが必要な圃場からある程度割り切って素人でも作業しやすい圃場作りを意識する必要があります。

樹木の剪定作業が例としてわかりやすいので例えると、本来であれば樹を見て生長や状態に応じて一つ一つかえて剪定するのがもちろん良いと思いますが、一人で見て回れる樹の数はそんなに多くありません。

それであれば素人でも選定が可能な仕立て方に変えて、一本当たりの収量が多少落ちても面積でカバーするというようなものです。

トマトのつる下ろし作業

こちらはトマトのつる下ろし作業ですが、この作業もかなり技術を要します。

農家さんは果実や花にあたらないように器用に茎に紐をまきつけながら位置を調整していましたが、これも人を雇うのであればクリップを増やしてクリップでとめることで紐を巻き付ける必要はなくなり素人でも果実や花を傷つけないように作業することが出来るようになります。

ちょっとしたことではありますが、技術がない人がいかに効率的に作業をこなせるような準備を農場側がしてあげられるかがキーになります。

難しいですが、農作業素人の人が現場に入り熟練農家側に意見を言うことで少しずつ素人でもできるように一つ一つ作業が分解され圃場環境が整い結果として生産効率が上がっていく圃場ができあがると考えます。