園地に生える雑草や、播種した牧草をはじめとした草種を活かして栽培する草生栽培。
そのメリットデメリットを紹介します。
草生栽培のメリット
・土壌の流亡を防ぐ
>地表面が露出していて風雨に直接さらされると畑の重要な資産である土壌が流されます。
・地温や土壌水分の急激な変化を抑える緩衝作用
>日差しが地表面に直接当たると地温の上昇、そして土壌に含まれる水分の蒸発などが起きるが、植物が表面を覆うことで日差しの影響が緩和される。
・余分な窒素を吸収し腐植として土壌に還元
>土壌に残る窒素分を吸い上げ、枯死ないし刈取り後は腐植として土壌に還元される。
・細菌叢の充実
>植物の根の周りには土壌微生物が集まる。
・根が土を耕す
>雑草や播種した植物の根が土に入り込み物理性の改善と有機物の補給を行う。
・雑草の抑制
>意図した植物が表面を覆い他の雑草を抑制することで雑草の管理作業が楽になる。
草生栽培のデメリット
・栽培植物との競合
>栽培植物より高くなり太陽光を競合することはないと思いますが、水分や土壌中の養分競合。
・作業性
>清耕栽培に比べ足元に植物があるため管理作業時に邪魔になる。ナギナタガヤなどは枯れた後足をとられ斜面などでは滑って危険。
・病害虫
>病害虫の隠れ場所に、特にヘビなどを嫌う農家さんも多い。
・景観上の問題
>農業現場では清耕栽培が良しとされてきた面があり、雑草を始め非植栽地に植物が生えていると景観上良しとされない場合がある。
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