土づくりの話をしていると頻繁に耳にする粘土鉱物。
粘土鉱物って何でしょうか?
粘土とは砂・シルト・粘土と粒子の大きさの区分名で、それに鉱物がついているので、微細な鉱物の粒子かというとそうではないようです。
風化に弱い鉱物が水に溶けてイオンになり新たな鉱物になるのですがそれを粘土鉱物というようです。
粘土鉱物の中でもアロフェンはよく目にしますが、日本の土壌中に多く含まれています。
アロフェンは吸着機能・イオン交換機能など科学的な活性が強いとされていて、土壌の緩衝性などに役に立ちそうですね。
日本の土壌にアロフェンが多く含まれているのは火山灰の中に多い火山ガラスが融解して粘土鉱物を作るからと考えられていますが、火山ガラスにはSi酸化物が60~80%ほど、Al酸化物が10~20%ほど含まれています。
アロフェンは組成上Si酸化物と共にその半分程度のAl酸化物が必要なのでアロフェンを合成するにはアルミニウムが多く含まれている長石などからの溶解が必要になります。
ここ九州ではよく問題になっている黄砂ですが、この黄砂の組成も明らかになっていて、Si酸化物の半分程度がAl酸化物となっていてアロフェンの両者の比率に近い。
火山灰だけでなくこの黄砂も混じることでよりアロフェンなど粘土鉱物が合成されやすくなるということは以前紹介した記事で火山の西側にも黒ボクが作られていることも説明がつく。