九州農業ドリームプラン・プレゼンテーションで昨年コメンテーターを務めてくださった宮治さんが事業継承についてお話ししているのをyahooニュースにて拝見しました。
宮治さんは家業イノベーション・ラボという取組をされており、先日福岡で開催された同イベントに参加させていただきました。
(家業イノベーション・ラボ福岡で話す宮治さん)
そこでもお話しされていましたが、家業において事業継承は相続ではなく、先代が元気なうちにやるべきだ。ということです。
相続のように先代がいなくなってから継ぐのは非常に経営上厳しくなります。
会社ではそのようなことはないと思いますが、農家においては未だ相続=事業継承になっているところが多いのではないでしょうか?
相続時に事業継承する最大リスクはやり方・売り方・売り先を学ぶ術がなくなることです。
先代が元気なうちに奪い取れと宮治さんはいいますがまさにその通りだと思います。
待って事業をうまく先代から引き継ぐ事例自体ほとんどありません。
まさに後継者の攻めの姿勢が必要と感じます。
といっても強引に奪い取れ、けんかしてでも取る!というわけではありません。
宮治さんの話の中でも出てきますが、事業継承とは先代が行っていた事業をそのまま継ぐだけが事業継承ではなく、先代が築き上げてきた事業の中に価値を見出し、その価値を引き継ぎ最大化するのも事業継承です。
つまり新しく事業主になり、一緒に経営しながら先代と共に歩んでいくことも事業継承だということです。
事業を継承する立場の者が積極的に事業に関わっていくことこそが一番重要だと宮治さんはお話ししますし、その通りだと思います。
さらに、家業を継ぐことが自分の夢をあきらめることではなく、上で述べたようにそのまま継ぐのではなく自分の形にして継ぐと考えたときに先代の築いた経営資産は様々な局面で役に立ちます。
農家は今までは作って農協や市場に出荷していれば生活が十分できていたのでなかなか相続時に事業継承でも食べていけたかと思いますが、これからはそうはいかない時代も到来すると思います。
自らの力で先代から学び、経営していく手腕が農家にも必要になってくると思います。