いい土壌を作るのに役立つ緑色岩、海岸沿いにあって田畑に恩恵が得られないからもったいないなぁと考えていたら、そこの漁場からとれる海苔が非常に美味しいという話を聞いた。
しかし陸上植物たちがその恩恵に授かるには緑色岩が風化されていく過程で多くの腐植がつもっていくことが必要なわけですが、海にはそれを望めない(腐植は水で流れる)。
そもそも海苔たちは陸上植物たちのように根があるわけではないので土壌が必要ない?!
そこで海苔の生態が気になったので調べてみた。
そもそも海苔とは食用する藻類の総称です。
藻類といえば光合成を行う生物のうち。コケ植物・シダ植物・種子植物を除いたものの総称ということでかなり範囲が広い。
全く生態が違うものも藻類で括られているので、一歩戻って海苔について考えます。
海苔は水中の岩にコケのように着床する藻類全般を指していて、海苔にも色々種類があるようですが、十六島の海苔はまさに岩海苔といっていて岩場でとれるもののようですね。
岩海苔の特徴について調べてみるとミネラル類が豊富と紹介されていたので調べてみた。
モロヘイヤを比較としてだしたのはミネラルが多い野菜で検索したところ多く上がってきたので対照として出しました。
そこでふと思ったのは岩海苔は素干しの状態で測定されているので公平でないなと感じ、同じ干された野菜、切り干し大根も比較対照として調べました。
干し野菜と比較してみてもミネラルが多いのがわかります。
陸上植物と異なり海水という環境にあるのでナトリウムなどミネラルが多いのも納得です。
品質の良しあしは結局「うまさ」だと思いますが、この「うまみ」にもミネラルはある程度関与していて、ミネラルが十分にある環境では光合成の効率がよくなることから同化産物もそれだけ生産されやすくなります。
特にマグネシウムは光合成をするいわば工場の役割をする葉緑素の核となるミネラルです。
有色鉱物の中でも緑色になっているものはカルシウム・マグネシウム・鉄・酸化ケイ素が多く含まれている特徴があることから、この猪目洞窟の近くの海にはマグネシウムも鉄も十分量供給されていると推測されそれが十六島の岩海苔の良さに繋がっているのかもしれません。
植物は主にミネラルを根から吸収するのに対し海苔たちは体表面全体からミネラルの吸収ができるようなのでその海域のミネラルバランスが思い切り品質に影響しそうですね。