耕うんによるセイタカアワダチソウの反応

先日刈り取りで株数が増えてしまうということをご紹介しました。

草刈りは雑草を増やす

地上部の刈り取りは頂芽優勢が崩れて芽が増えるのであれば、地下の栄養器官を壊すために耕してしまおう!と考える方も多いかと思います。

その挑戦の残念な結果はこちらです。

(写真提供 NPO法人緑地雑草科学研究所 伊藤操子様)

セイタカアワダチソウ、ヨモギと同じく地下茎で増える植物ですが、耕うんした後に掘り起こしを行ったところ右下の写真で分かる通り無数のセイタカの子供が・・・

むしろ刈り取りよりも悪い気がします。

これは右上の矢印で示したところが発芽可能な部位になっており、切断されるとそこから芽吹いてきます。

草刈り同様、不用意な耕うんも雑草にとってはチャンスになってしまうわけです。

よく耕作放棄地などでセイタカアワダチソウをはじめ多年生雑草の優先群落を目にすることがあります。

これは耕うんは一度表面の植層がリセットされるため、地下に栄養を貯え、耕うんで無数の芽が出る彼らにとっては土が起こされ、邪魔な他の植物もいなくなったことから日も当たりまさに彼らのための作業ともいえます。