日本酒の作り方

お酒はどれも好きですが、日本酒が好きです。

先日とある先生と飲んでいてお酒の話になり、日本酒が好きだと言ってもその作り方はほとんど知らないのに気が付きました。

ということで今日は日本酒がどうやってできるのか?をちょっと整理してみようと思います。

最近お店でいただいたお酒は日置桜糸白見生酛無農薬無施肥これが美味しかったなぁ


日本酒の製造工程

①玄米→②精米→③洗米→④浸漬(しんせき)→⑤蒸し(ふかし)→⑥製麹(せいぎく)→⑦酒母→⑧醪(もろみ)→⑨発酵→⑩上槽(じょうそう)→⑪滓引き(おりびき)→⑫濾過→⑬火入れ→⑭貯蔵→⑮調合→⑯割水→⑰濾過→⑱火入れ・瓶詰め

①玄米

そのままですね。家庭によっては玄米食のところもありますので馴染みがある方も多いのでは?

②精米

多くの過程では精米されたお米を炊いて食べていると思いますが、日本酒にするお米も玄米から精米したものを原料に使います。

お米屋さんなどで白米にしてもらう時にどの程度精米するかというとおよそ90%です。

つまり1割程度は米ぬかとして出ていき、残った9割を白米として食べる感じですね。

日本酒の場合はよくビンに表記がされていますが精米歩合〇〇パーセントなどと表記されていますね。

この工程の目的は米の表面にはたんぱく質・脂肪・ミネラル・ビタミンが含まれているのですが、それが多すぎると美味しい日本酒にならないため削って芯の部分を日本酒の材料にします。

③洗米

字のままですね、精米した時にとれなかった糠を落とすためにきれいにしていきます。

④浸漬(しんせき)

ご飯を炊くときも水をお米に吸わせて炊きますが、日本酒も同様に水を吸わせます。

この工程は後の麹造りに影響するのでどれだけ前工程の洗米からどれだけ水を吸ったのかを確認しながら行います。

⑤蒸し(ふかし)

浸漬した翌朝、お米を蒸す蒸し作業に入ります。

この目的は後工程の「麹菌」のはたらきを良くするため、蒸してでんぷんをアルファ化させます。

⑥製麹(せいぎく)

製麹もそのまま感じ麹を作る工程です。⑤の工程で蒸かされたコメに種麹をふりかけて麹を増やす作業です。

⑦酒母

酒と母と書いていますが、酒(アルコール)を生み出す微生物(母?)をたくさん作る工程です。

⑤の蒸米、⑥の麹に水・酵母・乳酸を混ぜますが、酵母はそれぞれの倉で培養された酵母を使ったり購入したりしているようです。

乳酸についても倉に住み着いている乳酸を使う生酛系酒母(日本酒の1割程度)、人工的に作られた乳酸を使う速醸系酒母(日本酒の9割はこちら)があります。

⑧醪(もろみ)

⑤の蒸米、⑥の麹、⑦の酒母、水を桶(タンク)の中で発酵させてお粥のようにしたものです。

この醪を絞って出たものが日本酒となります。

この醪の桶(タンク)は密封されてないため雑菌が入り込む可能性があります。

その雑菌から守ってくれるのが酒母に含まれる乳酸たち、彼らが活躍して酸性が保たれている為雑菌が繁殖しにくい環境になっています。

急に全ての材料を混ぜてしまうと酸度が低くなり雑菌が入る余地が出来てしまうので徐々に薄まるよう3回に分けて仕込みをする3段仕込みを行います。

⑨発酵

⑧の3段仕込みが終わると醪は糖化と発酵が進んでいきます。

原料となる酒米によって差はあるものの本醸造酒が20~25日程度、吟醸酒で4~5週間ほどかけて醪を完成させます。

⑩上槽(じょうそう)

⑨で出来上がった醪を絞って液体(日本酒)と搾り粕(酒粕)にわける作業です。

⑪滓引き(おりびき)

⑩で絞った日本酒は米や酵母などの小さな固形物(滓)が混じって少し濁った状態になっています。

この滓を取り除く作業です。

⑫濾過

滓引き後に残っている小さな滓をさらに除去するために行います。

⑬火入れ

火を入れると言っても殺菌目的ですので60~65度くらいの低温で加熱することです。

⑭貯蔵

火入れ後瓶詰するまでタンクの中で日本酒を眠らせることでアルコールと水の分子を馴染ませてまろやかにすることです。

⑮調合

貯蔵のタンクごとに味わいが異なってしまうため混ぜて品質を一定にします。

⑯割水

タンクの中の日本酒は18度以上と度数も高いため飲みやすくなるようアルコール度数を調整します。

⑰濾過

⑭の貯蔵時に発生した滓を除くため濾過します(しない場合もあります)。

⑱火入れ・瓶詰

二回目の火入れですが、瓶詰されたまま火入れし加熱殺菌を行い保存性を高めます。

1 comment on “日本酒の作り方”

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