カカオ園の土づくりに関わっているのですが
カカオ園の方がカカオの産地ウガンダに研修で行かれていたのでウガンダの土の写真をいただきました。
赤道直下で高温多雨(勝手な予想で実は違った)という環境下で腐植はそんなにたまらないだろう、と思っていたのに全然違うのにびっくりしました。
色が黒い!土を手のひらでほぐす動画も見せて頂いたが日本の黒ボクのような感じで水はけも結構よさそうでした。
断面が知りたいなぁと思ったら、なんと断面の写真もいただけた!!
うわぁ・・・いい筋肉してる、ではなく・・・
この下層にある土のイメージでした。
作土層はちゃんと腐植がある感じですね、これは予想外です!!
アフリカの土ってどんなだろうと思って調べてみると母岩がかなり古いんですね。
地球に生命が誕生するカンブリア紀(約6億年前)よりも前に安定化した大陸地殻ということで先カンブリア紀の岩も見ることが出来るみたいです。
日本は火山が噴火して国土が作られてきたのでアフリカからすればかなり新しい土壌を持つということになります。
それでは上の写真のところは古いのかな?!と思いきやそうではないようです。
アフリカ大陸の中でも1000万年前くらいに形成されたという大地溝帯周辺部は割と新しくウガンダはまさにこの大地溝帯周辺にあたります。
話を土の色に戻します。赤道直下にあるウガンダの土壌が赤いイメージを漠然と持っていたわけですが、これはあながち間違いではないようです。
赤道付近は気温が高く雨が多い地域がほとんどです。
そうすると風化速度は速いのですが火山などがないアフリカでは新しい土壌の元となるマグマ(ミネラル)の供給は期待できません。
新しいミネラル類の供給がないとそこで育った植物が吸収したミネラルが雨などで流され、徐々に植物が育つのにそれほど多量に必要ないミネラルが残るのですがそれがこの色の元となる鉄というわけです。
アフリカの古い土壌には実際鉄が多く含まれていてこのように赤くなっているようです。
ウガンダは比較的アフリカの中でも新しい大地溝帯にあたることからミネラルがまだ他の地域に比べると残っていた?ことと、高地にあるため気温がそれほど高くなく微生物の活動が他の赤道直下の場所に比べると緩やかだったことなどから表土に腐植がたまっていたのかもしれません。
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