以前から雑草学の専門の先生方から「日本は雑草管理に関して非常に遅れていて、こんなに雑草が繁茂している国などない。」といわれていて、確かにアメリカに仕事で行った時はどこも非常にきれいに管理されていたことを思い出した。
それと同時に、アメリカより日本の方が温暖湿潤で植物が繁茂しやすい。その分雑草が生長し大変なだけではないか?と考えていた。
その後台湾やベトナムなどに出張へ行く機会に恵まれ、緑地を観察してみたが先生方が言われていることは本当だった。
今回の台湾も歩道沿いの緑地は雑草がほとんど見当たらずきれいに整備されていた。
どちらもかなりきれいに整備されてある。
もちろん他の場所もきれいであった、少し離れた車道沿いの緑地。
意識していない人がほとんどだと思うが、日本ではこんな感じではなかろうか。
よく見る光景だが、これも手入れが入った後はどうなるかというと、植栽植物と同じ高さで切りそろえられるだけなので雑草自体は目立たなくなっただけで上部がなくなって見えなくなっているに過ぎない。
本当に緑地は日本は類をみないくらい汚い。
そしてそれらが引き起こしている様々な問題について日本は対処療法でしか対応していない。
雑草の繁茂による事故→事故を起こした者同士で話し合い>雑草が生えていた土地の管理者が責任を問われることは稀
花粉症→耳鼻科に行く>花粉を飛ばしている植物への対応は無し
鳥インフルエンザなど伝染病>媒介生物の温床となる雑草には直目されず
クマやイノシシなどの獣害→出没個体の処分>移動や住処となる雑草地の管理は後回し
雑草管理でうまくいっている地方もある。
歴史的な背景もあるが、日本も雑草を放置することは諸問題の原因となり経済的にもマイナス効果があり、安心安全な街づくりにも反しているということに早く気付き、抜本的な対策を行う必要があると考える。
今回同行者に緑地がこれだけきれいなことに日本人は気が付かないのだろうか?また、海外からの日本への旅行者は日本が雑草で汚いとは思わないのだろうか?と聞いたところ「台湾は建物の外観の補修がされていないのでそちらの方に目が行くのではないか?また日本は基本的に路上にごみが少ないし、建物も外観からきれいにしているものが多い、そもそも緑地に目がいっていないのではないか?」と指摘され、大多数がそのように見ているのかもしれないと気付かされた。



