先日大規模な火災が大分であった。
こちらの出火の原因はまだわかっていないが、雑草も火災の原因になりえる。
それらを示すのに正にという単語が「 fire-promoting weed(火災促進雑草)」だ。
リストとして固定化されたものは今のところないが、以下の特徴をもつ雑草を指すものとされている。
・乾燥した可燃バイオマスを大量に生産する
・油分を含み着火しやすい
・燃えやすい構造
・燃えた後すぐに再生優占する
昨年耕作放棄地の雑草の植生調査に行ったときにメリケンカルカヤが非常に多い場所があった。
メリケンカルカヤは北米原産の多年生イネ科雑草で北海道を除き全国に広く分布している。
岩場など他の植物が生育困難な場所にも生育可能で、綿毛の付いた種子により増えることからこちらの写真ではわかりにくいが道路沿いに特に多く見られた。
車のタイヤや車体などに付着し運ばれてきたものが道路に落ち雨などで表面を流れ沿道に定着していったのだと思われる。
さてこのメリケンカルカヤもfire-promoting weedの一つで白い綿毛がついた時期などは燃えやすいことは想像に難くない。
このように燃えやすいメリケンカルカヤが道路際に繁茂していると、タバコのポイ捨てはもちろん、タイヤが摩耗して走っていると火花が散ることがあるがそういった火花から簡単に着火する。
タイヤの摩耗で火花がでるか?と考える人もいると思うが、ワイヤーが出るほど摩耗したタイヤでアスファルトの路面を走れば比較的簡単に火花が出る。
昔ラリーをしている方の横に乗って山道を同乗走行したことがあるが真っ暗な法面がチカチカしていて何か?と聞いたらワイヤーが出てるから火花が散ってるんだ。と聞かされたことがある。
着火もそうだが、火災時に延焼を促進してしまう可能性もあり、空き地は延焼を食い止めるというが空き地の植生管理も火災リスクはもちろん、獣害や不快害虫対策で非常に重要だと考える。

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