表現的可塑性とは同じ遺伝子をもつ生物でも環境の変化に応じて体の形質(見た目や性質など)を変化させる能力のことだ。
植物、特に様々な環境で生育する雑草には特にこの性質がよく表れていることがあるが、今回はわかりやすい事例があったので芝について紹介する。
こちらの芝生、左上の一部分だけ薄くなっているように見えるのがわかる。
ここは駐車場に面している芝で、ちょうど左上の部分は運転席の横あたりに位置する。
駐車した車を降りてドライバーが頻繁に上を歩いたため薄くなっていると思われるが、実際は踏まれたストレスで枯れているわけではない。
左下の薄く見えるほうの手前側から写真を撮るとこのような感じだ。
草丈が短くなっているだけでむしろ密に茂っているのがわかる。
芝は基本的に踏まれるほどに密に、そして草丈も短くなる。
逆に刈取りや接触ストレスがない環境では一枚目の写真のように葉が大きく育つ。
これらは同じ品種(セントオーガスチングラス)だが、踏まれるか踏まれないかだけでこのように形質に違いがでる(表現的可塑性)。
このセントオーガスチングラスであれば適度な踏圧を受ければ芝刈りも必要ないくらいの高さで済むようだ。


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