先日伺った北九州市の農事センターで約3700年前のクスノキが展示してありました。
3700年前の推定樹齢は100年ほどのクスノキか~と思っていたのですが、ふと、木ってそんなに土に埋まっていてこんなに原型があるものなのだろうか?と思って調べてみるとやはりかなり限定的のようです。
日本のように雨が適度に降り、温暖な地域では酸素があれば微生物たちが分解してしまうのでこのように木が長年土中に眠った状態から出土することは稀なようですね。
ただ、酸素がない状態、低湿地など水が近くにある環境だと分解されずに出土するようです。
このクスノキは河川工事中に出土したとあるのでうまく酸素が断たれていたのかもしれません。
しかし、出土木材について調べると出土直後は元々の素材の色をしていても大気に曝されると急激に黒褐色化したりすることが多いようです。
展示してあったクスノキはそんなに黒くもなっていないので例外的な感じもします。
これはクスノキが持っている独特の香りが関係しているのかもしれませんね。
昔のタンスのにおい、樟脳です。
この香りの成分は虫や菌たちにとってイヤな臭いで忌避効果があります。
そういったことから土の中でも分解されずに残っていたのかもしれません。
なお、この3700年も土の中で眠っていたクスノキですがまだ樟脳の香りがします。