水田雑草オモダカの除草剤抵抗性

先日の京都大学での研修で大学院生の発表の中に水田雑草オモダカについてのものがあった。

オモダカとは熱帯から温帯に広く分布、水田をはじめ湿地やため池などに自生、おせち料理に使われるクワイはその変種で栽培種にあたる。

発表では除草剤抵抗性雑草の出現が世界的に問題になっているが、このオモダカについてもスルホニルウレア系除草剤が効かないものがでてきており難防除雑草になりつつあるとのこと。

スルホニルウレア系除草剤とは、スルホン酸と尿素が結合した構造を持つ除草剤でSU剤ともいわれていてイネ科には効きにくく、広葉植物には効くため選択制除草剤として特に水田では広く使われている。

こちらの写真は主に東北で採取されたオモダカで地点ごとにわけられている。

主に東北で採取された8地点のオモダカ

どのバケツにも除草剤が散布されているが、効いているのは2地点のみで他の地点のオモダカは全くかわりないように思える。

東日本は比較的除草剤抵抗性のあるオモダカが多く、西日本はほとんどの個体が抵抗性がなく除草剤の効きが良く、その境目は兵庫県あたりだと発表にあった。