群馬の農家さんのところを訪ねてきました。
新幹線の車窓から見えた地形が見慣れず特徴的だったので一枚。
こんなに長い裾野は富士山くらいしか見たことないなぁと思っていたら実際に日本では富士山に続き二番目の長さの高原台地とのこと。
今回訪ねたのは昭和村の農園星ノ環さん。
この長い高原台地で農業をされているのですが大体標高は750m前後ということでした。
レタスやコマツナ、ホウレンソウといった高原野菜を中心に作られています。
この辺りは土が真っ黒です。
日本土壌インベントリーを見てみるとこの辺りは「下層黒ボク腐植質未熟黒ボク土」に分類されています。
黒ボクらしい、本当に真っ黒な土でした。
未熟黒ボク土というのは堆積した火山放出物が、ある程度の土壌化作用を受け、リン酸を固定する性質や有機物の集積を示し始めた段階の土壌ということです。
ここの火山放出物、ベースとなってるものは何かな?と思い今度はシームレス地質図をみます。
そうすると火山岩類(非アルカリ火砕流)、爆発的噴火により高速で流れ下った軽石や火山灰(火砕流)とありました。
火口がほど近く、カスになったものではなくがっつり鉱石も含まれていると考えられます。
非アルカリということなので栽培に優位な粘土鉱物が大量に含まれていると考えられ、腐植をしっかり保持でき、このような黒ボクになったのでしょう。
そもそも名前が腐植質とついているくらいです。
リン酸を吸着しやすいという難点はあるもののそこさえカバーできれば畑作にものすごく向く土ですね。