アグロフォレストリーについて紹介する中でカカオ園のシェードツリーについて紹介した。
植物を強い日差しから守る樹木ではなく、風から守る防風林は日本でも昔から利用されています。
友人の梨農家さんは防風林をしっかりしていたので周囲の農家さんは結構落果してしまったが防風林のある圃場ではかなり落果が防げたと言われていたのを思い出しました。
その防風林ですが果樹園芸を長年研究していた方にお話を伺うと近年整備された樹園地は防風林が十分でなく(あるいはない)、台風対策ができていない。
昔は十分に資材がなかったので防風林を作り防いでいたが、資材に頼り切った現代の園地設計では近年発達してきた台風にやられてしまうのではないかといわれていたことを思い出しました。
防風林について調べてみると意外なことに北海道の方が研究レポートが多いことに気が付きました。
台風被害のある南の方が重要ではないのか?と思っていましたが、北海道は北から吹いてくる風が非常に冷たく、冷害の原因となるので防風林が昔から利用されてきたようですね。
また、冷涼乾燥していることから耕起農業をしていると土埃が舞ってしまい表土が削られるので防風が他の地区以上に大事なのだとか。
先日の空知スマートアグリシンポジウムにこられていた自治体の人によると流氷の季節になると海から吹いてくる風が猛烈な強さになる上ものすごく寒いと。
空知スマートアグリシンポジウム2023~中山間地におけるスマート農業への挑戦~に参加してきました
海が凍ってなければ波で風も緩和されるが、流氷では風がまったく弱まることなく吹き付けるだけでなく、流氷で冷やされて吹き付けるので体感温度はものすごく下がるのだそう。
もちろん植物も影響を受ける為防風林が非常に重要になるのもわかります。
Pingback: 北海道における防風林の効果と現状 – 株式会社ファームプロ