最近卵の値段が高騰しています。
元々安すぎる価格だったということもありますが、鳥インフルエンザの流行も一つの原因でしょう。
この鳥インフルエンザですが、高い致死性・伝播性からひとたび流行すれば養鶏産業に甚大な影響を及ぼします。
鶏から人への感染は少数ながらありますが、人から人への感染は極めて稀で、感染事例を見ると患者の介護のために長時間にわたって濃厚接触状態にあった場合に限られているそう。
なお、鶏肉・鶏卵を食べることによって人に感染した事例はありません。
さて、この鳥インフルですが日本には土着していないようで渡り鳥によってウイルスが日本に運ばれてきます。
渡り鳥たちは越冬のために日本にやってきますので河川や河口、湖など凍ってない水域で冬を越します。
農水省がまとめる疫学調査の結果に周辺の環境でため池などの水場の有無が必ず書かれてたのはそういうことなんですね。
さて、鳥インフルエンザの感染についてですが養鶏場の鶏たちはこの渡り鳥たちと何らかの接触がないと感染しないわけですが、外環境と隔絶されているウインドウレス鶏舎などはその機会はほぼないでしょう。
また開放鶏舎であっても野鳥が入り込まないようにネットなどがしてありますし、野鳥の糞と接触しないように冬季は外に出さないといった措置をどの養鶏場もしているはずです。
しかし開放鶏舎だけでなく、ウインドウレス鶏舎でも鳥インフルエンザは発生しています。
昨年令和4年10月28日から令和5年5月1日時点で84事例発生していて、閲覧できる疫学調査の結果(35事例)を見てみると、ウインドウレス鶏舎が14、開放鶏舎が11、セミウインドウレスが9、屋外が1事例となっていました。農水省HPより。
こういったことから野鳥が直接接触しているというよりは、野鳥と鶏舎の鶏の間に何らかの生物が入っていると考える方が自然です。
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