粕取り焼酎
日本酒好きで焼酎が苦手な人に進めたいのが粕取り焼酎。
注意したいのがカタカナで「カストリ」と表現してしまうと太平洋戦争後に出回った粗悪な密造焼酎(酒ですならなかったものも多いようです)の俗称なので気を付けましょう。
粕取り焼酎の歴史は古く江戸時代には「焼酎は新酒の粕を蒸籠で蒸留して取る」と記されているものもあるようです。
なお、蒸留した後の粕は田の肥料として使われていたそうですよ。
お米を作り、米で酒を作り、酒かすで焼酎を作り、その焼酎は田植え後のお祭り「早苗響(さなぶり)」で飲んだことから早苗饗焼酎とも呼ばれるそうですが、その粕をまた田に戻す。
なかなかいいサイクルですね。
日本酒の搾りかすで作った焼酎とはあまり今では知られていませんが、それはカストリという名前のイメージの悪さや、独特の香りが時代の趣味嗜好にあわず粕取り焼酎を作っている蔵も減ってしまったからのようですね。
大吟醸の粕から作った「大吟醸酒粕焼酎」
しかし焼酎ブームにのって徐々にこの粕取り焼酎も出始めました。
個人的にお勧めなのは大吟醸の日本酒を作った搾りかすから作った大吟醸焼酎。
粕取り焼酎は日本でも特に福岡に蔵が多かったようです。
その福岡は八女の繁桝で有名な高橋商店さんの大吟醸の搾り粕から作られた大吟醸焼酎をイチオシとしたいです。
山田錦を使用して醸した大吟醸酒の酒粕焼酎、吟醸香に似たさわやかな香りとすっきり軽やかな口当たり、と紹介されていますが、焼酎が苦手な方でも飲める方は多いかと思います。
興味がある方は是非☆