家族経営の農家さんでよく聞くのが、畑に出ていないと仕事をしていないと親父に言われる。というもの。
当事者ではないのでわかる!とは言えませんが、何となく両者の言い分はわかります。
先日「昔の篤農家の技術というものは結構失われてしまったものが多いのでは?」と質問をされたときに少し整理できたのですが、
その時「失われてしまったものもあるけど、現代だからこそできる新しい技術も産まれています」とお答えしました。
例えば、昔の人は植物を視る目が長けていました。
雑草管理もただ伸びてきたから刈る、ではなく、農産物の生長のタイミングに合わせて刈るなどしていたのです。
これはどのタイミングで刈れば対象作物がどう「変化」するか視てきたからです。
それでは今はその技術が失われて生産能力が落ちたのか?というとそうではありません。
植物を視る時間は減ったかもしれませんが、その分便利な機器の登場で生産効率は上がっています。
多くの面積を一軒で引き受けることが出来る分植物の状態を細かに判断できなくなったかもしれませんが、それを補うために土壌分析の技術や環境センサーといったものが今はあります。
そうした情報から今の環境を読み解くのも立派な技術ですね。
こうしたことを考えると、植物をしっかり「視て判断する」ことこそが農家としての経験に直結する親世代。
現代のツールを駆使して生産活動する農家からすれば、畑にいなくとも得られる情報はあるという子世代。
更に言うならば、効率よくなった分あました時間で販売面の工夫などにあてることができるわけでこれらもまた売上を上げるために重要なことですね。
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