クウシンサイは夏場の貴重な葉物野菜として近年普及してきた。
家庭菜園でも比較的メジャーな立ち位置になり栽培している人も多いはず。
ストロー状になった茎や葉は見慣れても花や実を見たことないという人は多いのではないだろうか。
クウシンサイはヒルガオ科、サツマイモ属ということでサツマイモやアサガオに似た花を咲かせる。
花も珍しいが、実となるとさらに珍しい。
クウシンサイは品種により花がつかないように改良されているものもあるが、そもそも日本では気候的に花がつきにくい。
それはクウシンサイが短日植物だからだ。
短日植物とは名称ままだが、日の長さが短くなってくる(暗い時間が長くなってくる)と花芽を形成する植物を言う。
クウシンサイは特に日長が短くならないと花芽形成しないため、花芽形成するにちょうどいいくらいの日長のころには気温がぐっと下がってしまう。
夏に流通するということもあり生育適温は比較的高い25度前後とされているが、秋冬になると気温が下がってきてしまうため日長をクリアしても花芽がつかないのだ。
なお、クウシンサイは種子でも栄養繁殖でも可能なため実がなれば種取りも可能である(登録種苗じゃないかは留意しよう)。

