特定非営利法人アーバン芝生植生化研究所のオンラインセミナー【アーバン芝生植生化の狙い-失われるまちの表土機能の回復を目指す-】に参加した。
セミナーでは表土がいかに大事か、そして芝生にすることで低投資でまちの表土機能が回復するということが紹介されていた。
昨今問題になっている温暖化や内水・外水氾濫、二酸化炭素排出などの問題にも密接にかかわりがあり、表土がアスファルトコンクリートで覆われ、その機能がなくなったことにより諸問題が発生しているということが科学的データを元に紹介されていた。
色々興味深い話が多かったが特に興味深かったのは芝に対する海外と日本の考え方の違いだろうか。
日本では生活資材としての芝生文化があり、外国、例えばアメリカでは環境保全対策としての芝生文化があること。
日本では芝をはじめとするイネ科植物は牛馬産用、草肥用、砂留用など生活資材として利用されてきた。
一方アメリカでは日本のように湿潤な気候でないことから表土を流出させないための環境保全としての機能に着目されてきた。
当然視点が異なれば研究対象としての見方も変わるためアメリカでは芝の研究は非常に進んでいるが、それは品種名をとってみてもわかる。
例えばペンシルベニア州立大学で開発されたのでペントグラス、ノースカロライナ州立大学で生まれたセントオーガスチングラス(大学の所在地名)等。
それだけ国として芝は環境に良いものとして考えられ研究予算が投下されてきたのだろう。
他にも非常に勉強になる点が多かったので今後少しずつ調べながら深堀して紹介したい。
