先日みかん一つ100円は高いと思うのか安いと思うのか、という価値基準という話を投稿しました。
たまたままた同じ湘南ゴールドという柑橘を販売しているときの話です。
事務所前で話す声が聞こえたので出ていくとそこにはサラリーマン風の男性二人が話していました。
農産物について色々思いがあるようでしたのでそのまま立ち話をすることに。
聞くと前職の時にマルシェの企画をしたことがあるようで、マンション前で売っている野菜に目が留まり同僚と話していた風でした。
湘南ゴールドは見たことがないということでしたので試食にどうぞと一つ向いて少しずつわけて食べているところに、買い物を終えて帰宅途中の中年女性が通りがかった。
何やらすごく見ていたのでここで野菜や果物を売っているのでもしよかったら、と差し出すと・・・
「たったひと房かい?1個くらいもらえるのかと思った」
と言われたので、すみません、こちら希少なもので、お値段も1つ100円近くするのでそんなにお分けできません。
と伝えると「1つ100円もするのかい?買わないわよ」
と呆れとも何とも言えない表情で立ち去りました。
これはこのくらいの値段、安ければ安いほうがいい。
という考え方では農産物の本質は見えておらず、そういう人と取引をしていればそのうちもっと安いものが出てきたときに簡単に流れてしまう。
食べれば美味しさがわかる、聞けばこだわりがわかる、は結局市場に出てしまえばわからないのと一緒ですから難しいところではありますが、現場の農家のこだわりがしっかり伝わるような仕組みを作っていきたいなと改めて感じました。