黒ボク土

黒ボク土、日本の国土面積の17.3%を占め、褐色森林土(55.2%)に次いで二番目に多い表土です。

ふかふかしていて植物を育てるのに適しているといわれるこの黒ボク土についてご紹介します。

2番目に多い表土といえど限られたところにしか分布しないので一般に目にする機会はあまりないかと思われます。

甲子園球場の内野にある黒みを帯びた土は鹿児島県などから運ばれた黒ボク土に浜砂を混合したものだそうで色は若干薄れてますが散水直後の黒々としたものがイメージの参考になるかと思います。

早速黒ボク土とは何かということですが、色が黒いのは腐植を多量に含むため黒いとされています。

腐植とは

それでは腐植が大量に土に定着すると黒ボクになるのか?という点を掘り下げていきます。

それには古代人の遺物の出土層にヒントが隠されています。

旧石器時代は褐色の土、縄文時代は黒土から遺物が出土します。

旧石器時代は褐色なのに、縄文に入ると黒になるんですね。

縄文時代の始まりは温暖化してきた時代になるので植物が旺盛に茂り、そのことから多くの腐植が供給されたと考えられるのですが、氷期と間氷期は交互に繰り返されてきており、他の間氷期には黒ボク土は見つかっていません。

つまり、植物が茂っていた環境だけでは黒ボクにはならないと考えられます。