「かおり」という梨

梨のシーズンに入ってますね。

個人的に好きな梨の品種で「かおり」というものがあります。

千葉の方では割と作られている品種ですが、こちら九州ではあまり見かけません。

梨は様々な品種が交代ででてきて割と長く楽しめます。

自分の好みの品種を探してみるのもいいと思います。

珍しい品種は生産者の名前を覚えておくと翌シーズンから手に入りやすいかも?!

この「かおり」ですが、見ての通り緑系の品種になります。

しかし親の「新興」も「幸水」も赤系です。

赤系の親から生まれた緑の品種。

しかし新興の親の「二十世紀」と幸水の親「菊水」は緑系の品種ということで隔世遺伝ですね!!

さらに面白いことにこの「かおり」は1953年神奈川の農業技術研究所で生まれているのですが、味は良いが落下しやすく日持ちが悪いことから1975年には試験中止となり品種登録はされていませんでした。

しかし、試作として配られていた農家での評判がよく、栽培は継続、それが近年香りがよく美味しい梨と注目され千葉を中心に栽培されるようになったという変わった経歴をもっています。

ちなみに1978年以降試験中止が決定した系統は伐採されることになっていますが、1975年とそれよりも前のことだったので生き延びたのですね。

隔世遺伝にタイミングの妙ということで縁起が良い?梨かもしれません。